欠けたピースは想いの証

「ぷっ・・・」

なぜか三奈子はいきなり吹き出した。

「あはははは、そんなわけないじゃん!」

「あ・・・」

それは、夏の日差しのように眩しくて、山の空気のように澄んでいる笑顔だった。

新記録を出した時や、テストで良い点を取った時など、何かを達成した時の清々しい――オレの一番好きな笑顔だ。

もう見ることはないと思ってた。

だから、たぶんこれがオレにとって、本当の意味でバレンタインデーの贈り物だと思う。

「これはね・・・ホワイトデーの前返しだよ」

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