欠けたピースは想いの証
「参ったな・・・」
部屋に戻りベッドに倒れ込む。
これから公立への進路変更を迫られるかと思うと、本気で気が滅入る。
さすがに高校浪人はしたくないし、死ぬ気で勉強しなければならないだろう。
けれど、それ以上に気が重いのは、この事を三奈子に言わなければならない事だ。
「・・・約束、したのになぁ」
仕方ないのは分かっているし、両親を恨むつもりもない。
ただ。
高校でも一緒に全国大会に行こう――三奈子との約束が果たせなくなった事だけが、残念だった。
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